2011年8月25日木曜日

ルパン 最終回





「よく来たなぁ、とっつぁん」

人を食ったような態度でルパンが声をかける。

掠れきった声、扱けた頬、体中に繋がれたチューブは心電図へと繋がっている。

かつての面影は、ほとんど残っていない。

そこにいるのは、死を目前に控えた一人の病人だった。

「ルパン、何で貴様がこんな……」

「天下の大泥棒にも、勝てない物があったってことさ」

「一生をかけて追い続けて来て、こんな幕切れとはな」

「そんなら見逃してくれよ、とっつぁん」

「そればかりは出来ん相談だな。ルパン、貴様を……貴様を逮捕する」

「ごめんだね。俺ぁ逃げるぜ」

「今の貴様に何が出来る」

銭型の言葉に、ルパンはにやりと笑った。

「どうかな?」

ジャケットから取り出したのは、ワルサーP38。

それを自らのコメカミに押し付けて言った。

「あばよ、とっつぁん」






コピペ運動会より






0 件のコメント:

コメントを投稿